うぃんつり3.1

情報系研究所准教授(32)のブログです。Twitter/Facebookができてからは、海外出張時における仕事外の話を書くだけの場になってしまっています。

仕事・研究・教育

ご報告4:お仕事のこと

近い方々には1ヶ月ほど前にお伝えしていたのと,twitterとfacebook上では朝に一通り皆様にご報告してたくさんの反応をいただいているのですが,こちらでも改めて.


本日11月1日付けで准教授となりました.

業界的には年功序列でもないし,助教というくらいの身分だと終身雇用でもないので、5年の任期が切れて就職活動をするというタイミングでした.が,結果として今の所属先で評価していただいて昇任ということになりました.なお,今は准教授でも任期付きが多いと思いますが,任期無しです.今でも,ほんといいのかね,と思いますが.

うちの機関の内部評価や外部採用のタイミングが夏で,内部なので早めに反映されて,11月というちょっと不思議なタイミングになっています.あと半年ほどは,部屋もそのままですし,兼任している大学院の方ではまだ助教のままだと思います.

「この年齢で」の前例など「上」をみると,やる気・申し訳なさ・危機感が数倍増した感じです.面接で弱点も当然見抜いた上で評価してもらえたこと,以前からこの若造に大きく投資してくれていることは,ほんと恵まれていると思います.

このブログのフィードを見て下さっているような近くの方々は,いいところも悪いところもいろいろ見えているのだろうなと思います.特に自分より若い方々には,とにもかくにも「こういうところは超えているぜ!ああいうところでも超えてやるぜ!」と思ってもらって,自分のすること・位置づけを決めて日々進んでいくときに何かしら一つの参考になればと思います.


というわけでこのブログのバージョンも3.0に上がりました.実は助教になったときに2.0にして今まで1年に0.1上げていたのです.それではもう無理な気もする(10年後,何の区切りでもないのに4.0になってしまうかも?次は何?次の次は何?)ので考えます.まぁ来年仕事辞めて4.0になってたり人生何があるかわからないでしょうけどね.

twitter(&facebook)でしょうもないことを書いてばかりですが,このブログも役に立つことをもっと日々書きたいです.と5年前に助教になったときに書いている気がしますが,まぁほどほどに.

形式手法系イベントのお知らせ: 入門セミナー

いまだにやっぱり「形式手法とは?(きちんと聞きたい)」というくらいのニーズをぶつけて下さる産業界の方々が多いのと,かといってこういうWebサイトで読み物を提供するだけだと何とも言えないことが多いので,「実際に触ってみる」入門セミナーをやらせていただくことになりました.

詳しくはこちら

ありきたりな入門だけではなく,ついに和訳本が出たAlloyも含めて様々な手法を俯瞰するとか,最近よく整理されているガイダンスや応用事例集を俯瞰するとか,そういうことも要望が多いのでこの機会に整理する予定です.


なお,VDM++本は明日が発売日です.Amazonで買うと数日前にフライングゲットできたとの報告を受けています.そういう方がいらっしゃったことがありがたいです.

自分は出版社から先週もらっていたので,早速秋葉原のキンコーズに持ち込んで105円できれいにばらばらにしてもらいました.初めての自炊です.最後の方の校正何往復かはずっと紙ベースだったので,完成版はファイルとしては持っていないのですよね.もちろん個人的な利用のため(ぱっと内容確認したり検索したりするため)ということで.

ご報告1: 本が出ます

近代科学社からVDMの本を出させていただくことになりました.監修者の九大荒木先生には本当にお世話になりました.27日発売です.


本という媒体では厳しいところ,例えば最新のツールの具体的なことや記述例のバリエーションについては,関連してWebサイトも簡単に作りました.Eclipseベースの新しいツールであるOverture IDEの利用法説明も含め,細かいマニュアルを見る段階に行く前に必要になるところと実際によく聞かれる(はまりやすい)ところは一通り書きたいと思っています.まぁこの辺は単に,どうせ年に何度も,そして毎年聞かれるから(かといって全部予め話すことは到底できないから)なんですけどね.


こういうところは,トップエスイー日科技連SQiPなどで,多くの産業界の方々と関わるいろいろな機会をいただき,楽しくやらせていただいております.現場の実態とニーズ(あと偉そうですがレベル)が実感できるというのは本当に重要なことだと思います.

一方,こうやってその分野に浅くて国際的にImpact Factorの高いようなことを成し遂げたわけでもないぽっと出の人が,歴史ある当たり前のもの(コンピュータ科学がわかっていれば&英語でアンテナを張れば何てことはないもの)を日本語で解説し直すようなことで,こんなに目立ってしまうというのはどうなの?とも正直思っています(「日本のレベルが」という偉そうなことではなくて,自分自身の価値と位置づけについて).

もちろんサービスコンピューティング関連の研究は,今はやはりメインとして,方向性修正も含め進めています.一方,(関連したソフトウェア工学周りの方の)研究にも遅まきながら手を出し始めましたが,やっぱり片手間になってしまっているので,もっともっと時間をかけて世界に通じる結果を出さなければならない,ということが明らか.まぁがんばります.

アイルランド出張2回目の3: お城でごはん!

昨日は1日Industry Dayに参加.形式手法活用に関する産業界のレベルというか,それなりの時間を経ての使い込み方が違いすぎて考えさせられます.先々週会った現地の大学の人と議論もして,何人か話したかった人たちを捕まえて諸々の話と約束もしてきて,思っていた以上に収穫が多く満足.そういった話はおいおいお仕事の方で出していきます.明日が会議最終日ですがもう帰ります.


今さらながら大学周りの諸々写真.

ホテルの前.リムリックの中心部から離れて大通りに沿って住宅街がちびちびある感じ.何もないです.そして毎日晴れたり曇ったり雨が降ったり1時間単位でめまぐるしく変わります.
IMG_1117

リムリック大学.何というか,広大な自然の中.
IMG_1124 IMG_1125

Living Bridge.すごくぐらんぐらん揺れます.そういう仕様なのでしょうが,311以降はちょっと嫌な感じ.
IMG_1129 IMG_1132

大学の建物とは思えないおしゃれさ.
IMG_1134 IMG_1135

大学内にパブがあります.日本ではありえないですかね.昨日はそこでバーベキュー大会でした.大学の子たち?がまたリバーダンスを見せてくれました.
IMG_1137


今日の夜はバンケットでした.先々週と同じと思いこんでいましたが,全然違うCastleでした.お城に作った5つ星ホテル.
IMG_1148

なにこれすごい.ちなみに午後8時.
IMG_1151 IMG_1154
IMG_1161 IMG_1170
IMG_1171 IMG_1172
IMG_1159 IMG_1173


ギリギリ24時前にホテルに戻る(今ココ).さすがにこの時間は暗いです.
IMG_1184

帰りの飛行機が朝7時台なので,この酔っ払った状態で今から寝たら乗り過ごすこと間違いなし.

アイルランド出張2回目の2: Overture/VDM

追記: Overture IDEの情報を求めて検索で来た方はこちらのページへどうぞ



たまにはお仕事の話も.

FM 2011に来ています.形式手法のトップ国際会議です.形式手法分野は,助教になって産業界向け教育活動を任されるようになってからちゃんと取り組むようになったのですが,さすがに研究でもそれなりの結果を出さなければなりません.研究のメインはサービスコンピューティングなのでかなりの片手間なのですが,ようやく「一流国際会議に論文を通す!」というところまで何とか来たくらい.FM 2011には全然間に合ってなかったですが...

今回は併設のOverture・VDMのワークショップで発表.今日一日の中で一番目新しいチャレンジングな話をしたはず(勝手にそう思っている).終了後に大御所が寄ってきて「これについて諸々話したい」と言ってもらえたのでまずはOKでしょうか.質疑で手抜き過ぎるひどい回答をしてしまいましたが...

VDMのコミュニティもちょっとclosedな感じでまずいかな,とずっと思っていましたが,怒濤のOverture IDEリリース,裏で進めている証明系や意味論定義の話,FP7でやっているリアルタイム性(離散系と連続系のハイブリッド)を扱う組み込み向けの話,聞くたびに大きく進んでいておもしろいですね.日本(だけ)で妙に流行っている感もありますがこれからどうなるやら.


夜はそのコミュニティの人たちとお食事.特にアイリッシュというわけではない普通の食事ですが,先々週来たときは食事の写真を載せてなかったので載せてみます.

traditionalだというクラムチャウダー.前菜ってレベルじゃない量.おいしかったです.
IMG_1121

北の方に来たから,と安易にサーモン.意外に小さい(それでも日本人には多いですしジャガイモ4個付いてますが).普通においしかったですが,クラムチャウダーの中にクラムよりサーモンがたくさん入っていてかぶりました.
IMG_1122

Puddingと呼ばれる何か.欧米のデザートの甘さには慣れていたつもりでしたが,こんなに甘いものは初めて.スポンジケーキをハチミツ+カラメルソースにどっぷり3時間付けておきました,って感じ.3分の1くらいでギブ.ヨーロッパの人もアイス部分しか食べてませんでしたし.
IMG_1123

6月へ

5月はあっという間に過ぎてしまいました.国際会議と論文誌へ投稿論文が6本くらい出ていった気がします(もちろん共著4本含む).あと10日くらいでまた5本ほど出ていく気がします.どうなってるのですかね.というかその中で自分の論文にどれだけ時間を使うか・使えるか.これが,任期終了前のタイミングに合わせての最後の「あがき」だと思います.


6月はいろんな方向に盛りだくさん.ちなみに今日は営業のお仕事でした.

今週後半は,前の記事で書いたようにオープンハウスです.今年はおとなしくしてます(ポスター展示が大量に出ていますが,他の用事が重なっていなかったりする時間もあります).

来週はアイルランド出張(そういえば半年海外行ってない).初アイルランドですが,リムリックというところです.何があるのかわかりません.「アイルランドで一番かわいい村コンテスト」で優勝した村?が近くにあるらしいということしかわかっていません.

その次の週は,いつもの企業開発者向け教育コースの講義に加え,別のところでも企業開発者向けセミナーです.また噴火して帰れなくなっていたりしませんように.大学院講義では,「貨物室で火の誤検知で米軍基地へ緊急着陸→講義中止」の前科がありますが...

さらにその次の週は再びリムリックです.偶然が重なってそんなことになりました.もうちょっと面倒.ここまで終われば落ち着く,はず.

近況&オープンハウスのお知らせ

またかなり間が空きました.今年度は助教としての任期最終年(5年目)となるわけですが,最後のあがきとして諸々踏ん張っていました.

というか,論文誌修正,新規論文誌投稿,国際会議投稿,かなり大きな予算への提案,PCをしている国際会議の査読の5つが全く同じ日の〆切になるというすごい偶然でGW前からGWにかけてヒーヒーしてました.まぁ一部が〆切を大きく延ばしてくれて助かりました.それぞれ「本当はここまでやりたかった」というのはあるのですが,それはエンドレスで存在するので,落としどころとしての区切りを付けて進んでいくしかないですね.

博士をとってすぐ助教になって,最初は「何てひどい博士研究だったんだ」という気持ちが大半(それでも国内の研究会推薦の博士論文とかになってしまったのが何とも言えない).取り組む分野自体見直したいという思いもあり,またそもそも違う分野での仕事をもらえる機会があり,最初は(結果を出すより)「勉強」にも時間がかかって試行錯誤.どの分野でも突っ込めば簡単なことはやり尽くされてるし,描いた理想を本当に実現するにはいろいろなものが足りなかったりするわけで.遠回りや寄り道をして,でもいろいろなことがようやく見えてきた気がして,でも気がついたらもう5年目.まぁ学生さんにもかなり助けてもらって,かなり面白いことはできていると思うし,採択率15%前後の国際会議論文はぽこぽこ出てはいるのですが,ね.


さて,職場のオープンハウス(一般向け公開イベント)のお知らせです.来週の木曜,金曜です.「一般」の人にわかるようになっている展示がどれだけあるか(そもそも内容的に裏側の仕組みの話だったり),というのはありますが.

先週「爆笑問題のニッポンの教養」で石川梨華の生首を出していた錯覚の先生も招待講演でいらっしゃるようですよ.

気合い入れ直し

先週はSIG-SEのウィンターワークショップ,兼サービスコンピューティング第4回研究会のため修善寺に行ってました.この分野の国内・海外動向をダメなところも含め踏まえている方々と久々に顔を合わせ,今後について諸々議論できて少しすっきり.


先週末はあと,すごく秋田なお店で,久々な人たちと少し飲み.そのお店,しょっつる鍋や稲庭うどんから,きりたんぽピザ?まで,秋田の食べ物・飲み物の種類がすごく多くてびっくり.

でも冬樹は置いてませんでした.マイナーなのか...


毎年毎年この時期は,誕生日のICWS〆切を皮切りに,SCC,REと関連国際会議の〆切が連なりすぎ.しかも今年は,1年半ごと開催のFMまでかぶってきたのですが,そちらは全く間に合わず.昨年末にICPCとか引っ越しとかに時間使って研究の貯金があまりない状況なのですよねぇ.

卒論・修論も5人ほど見ていますし,ここ数週間で共著も5本ほど出てくので,気を抜くとそれだけで時間が過ぎてしまいそう.踏ん張って自分の手を動かさないとです.

形式手法系イベントのお知らせ

年度末&投稿シーズンにさしかかる時期ですが,下記のイベントを担当させていただきます.いずれも入門レベルです.


1/25(火): 日本ソフトウェア科学会 VDMチュートリアル
内容はVDM++言語・VDM++ Toolboxの入門です.Overture IDEについても紹介します.

3/23(水): NPO法人トップエスイー教育センターにおけるソフトウェア工学入門4日間(リンクは後日更新します)
4晩にわたり開催されるセミナーですが,この最終回に形式手法入門を担当します.モデル検査と形式仕様記述について,例題+ツールの要点をさらいながら紹介します.


最近サービスコンピューティング側のイベントが多かったのですが,水面下では形式手法系の話(上のような入門の話ではなくて)もいろいろ動いています.

トップエスイーまとめ(後)

前編からの続き.

位置づけ

印象上の誤解も多いですが,まとめようとしてみると,
  • UMLとかオブジェクト指向とかを教えるわけではありません.それくらいなら研究所・大学連携でやらなくてもどこでもやっているので.
  • ツールを使いこなすのが目的というわけではありません.そんなもの少し時間が経てば意味がなくなるので.ツールの裏にある思想(「何を目指すときにどういう原則に従うか,またその際にどういう選択にどういうトレードオフがあるか」)を学び,その実現の際に問われる問題解決能力・モデル化能力を鍛えます(習ったから必ずできる,ようなものではない部分も多々ありますが).
  • 結局,「科学的アプローチ」といった言葉に集約していますが,「客観的に判断・評価可能な」とか「担当者の能力にできる限り依らずに」とか「何となくではなく一定の手順に従い系統的に」とか,そういう考え方・アプローチが主役です.そういった考え方・アプローチで実現しようとする「良さ」「嬉しさ」はは,上で挙げた講座シリーズのようにいくつかあります.
  • 当然ですが,そういう考え方・アプローチの理想を万能に体現するような手法・ツールが,広く便利に使えるような形で存在するわけではありません.ソフトウェア開発という難しい問題において,「これを導入すれば万事解決!」なんて嘘はつけません.しかし,そういったある種の「目指すべき方向と目指し方」を実感できれば,それを踏まえた,自身の状況での一歩というものを考えられるようになるはずです.

修了制作

特徴的なのは,3ヶ月または6ヶ月の修了制作です.ここでは「自身の問題」を定め,トップエスイーで学んだアプローチでの解決を考えます.「自身の問題」とは,例えば下記のような話.
  • 業務ではまった・はまっている問題に対して,学んだアプローチを適用してみる.実際にはまった話を持ってくる人がいたり,自社の他の人を巻き込んで疑似プロジェクトをやってみた人がいたり.
  • 一般的な手法・ツールを学ぶので,それを自身の業務ドメインに適用するための支援を行う.例えば,よく使っているExcelでの表形式,Strutsの設定ファイル,BPMN記述等から,モデル検査ツールへの入力に変換する方法を定めるとか.
  • その他,手法/ツール自体の改良や連携支援を行う.難易度は高いですが,オリジナル言語用の分析手法を定めたり,支援手法・ツールを構築したりなどなど.
ほんとにいろいろな話があります.実は今までの制作一覧は公開されています

その他

人によっては,他社の人と当たり前のように日々議論できることがものすごくレアで楽しいことなのかもしれません.

以上ざっくばらんにまとめてみました.詳細な情報は公式サイトの方でどうぞ.

ようこそ!
  • 累計:

中の人(石川 冬樹)

情報系研究所の准教授(32歳)
神田・神保町付近

記事内容における意見・見解等は,所属機関によるものではありません.リンクはご自由にどうぞ.

記事検索
最新コメント
カテゴリ別
昔の記事へ
  • ライブドアブログ