長らく更新していませんでした.


まず,twitterではしょうもないことをぽろぽろ書いていたので伝わっていると思いますが,幸い自分と周りには「被害」というようなことはありませんでした.当時仙台にいた学生さんにも地震後4日後くらいにようやく連絡が付き,今日会えました.

被災された方々に心からお見舞いを申し上げます.


被災地の状況を見てしまうと,自分の非日常は大したレベルではないと感じます.

地震の時は職場(15F)にいました(しかもトイレ).ものが落ちたりはほとんどしませんでしたが,かなり長い時間ビルが揺れてました.「踏ん張らずに地震と違う周波数で揺れるようになっている」といった理屈は何となく浮かぶのですが,体験するとなかなか.

つくばエクスプレスは,近場までなら問題なく動いています(快速がない・つくばまで行こうとするとやや本数少ない).計画停電開始直後は,東電からの変更連絡が直前になってしまったとかで「7:30-21:30運休」というひどいことになっていた日もありました(結局回避).元々人より早い時間に行く習慣があり,それ以前に裁量労働で,さらに常磐線や武蔵野線も使えるので,幸い交通では困りませんでした.

職場は千代田区なので停電はせず節電モード.家にいるときに停電にあったこともありません.恵まれているので気を抜いてしまいそうにもなりますが,彼女様のところは地域なのか優先順位が高い機器等あるのか暖房も付けない(付けられない?)で皆コートを着ているそうです.うちは,鉄筋だからか,必要なサーバはなんだかんだで走っているからか,むしろ暑め.問題は夏場に向けて何ができるのか.

先週パリから人が来る予定だったのは当然中止.インターンの子も予定を早め地震後3日くらいで帰国してしまいました.日本に長く住んでいる大学院生はまぁ落ち着いています(「内戦の最中にいたときに比べれば」という人もいます).海外からニュースを見ると「(東京とか福島とかいう区別ではなく)日本でのできごと」として見るので,やはり家族や知人の心配が大きいようです.

理系として,工学を人前で語る人間として,また最近話題の電力管理等社会システム系の実践研究にそれなりの興味を持つ人間として,日々色々考えてしまいます.(評論・意見があるってことよりも)当事者として何もできない,普段やっていることはこういう本質的な事態に対する意味や力がないんじゃないかというのは一番思います.


まぁできることをして,普段は黙々と自分の仕事をしっかりするしかないのかなと思います.地震当日泊まることになったときからそう思って,せっかく泊まったからと粛々と言語処理器を書こうとしていたのですが,その日やその後数日は余震も多く衝撃的な映像が流れ続けていて,振り返るとあまり進んでいませんでした.

今の悩みは,来日を延期した(が来たいと言ってくれている)インターン学生さんにいつ来てもらうか.電力制限下の夏が来る前に終わるようにした方がよいと思うものの,今の原発の状況で「早くおいで」とも言えない.「日本に飛ぶフライトで累計2ミリシーベルト,今東京まで飛んできているのは高々・・・」とかそういうことを言えばいいわけでもなく.